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剣道で学んだ「経験に勝るものはない」ということ。

偏差値も大事だけど、「変化値」はもっと大事。星槎国際高校の「先生らしくない高校の先生」が語る、スポーツにまつわるコラムをお届けします。

セイスポ用写真【星槎国際八王子 坂本】

星槎スポーツ新聞 Vol.29
剣道を通して学んだこと
星槎国際八王子 副センター長 坂本 英之

剣道の出会いは必然だった。

剣道を始めたのは4歳の時。スポーツ少年団で先生をしている父、子どもたちの送迎とともに一緒に練習に励む母、常に目標であり続ける2人の兄。そんな剣道一家で育ち、気づくと竹刀を握り、大人になった今でも剣道を続けている。

日本武道館で行われる全国大会に初めて出場したのは小学校5年生の時。その後も北海道の強豪校で剣道を学び、大学では主将を務め、全日本学生剣道大会に出場することができた。私にとって剣道は心身の鍛錬であり、剣道で厳しいことを乗り越えてきたからこそ今の自分がいる。

嬉しかったことと辛かったこと

剣道を続けてきて嬉しかったことは、中学3年生の時の北海道中学校剣道大会。5人の団体戦のうち、中学から始めた初心者が二人いるチームだったため、歴代のチームと比べると力が劣っているといわれていた。

それでも「全道一(北海道一)になる」という目標を掲げ、厳しい練習に耐え、時にはぶつかり合いながらもお互いを信頼し、技術とチームワークを強めていった。そして心から「このチームで優勝したい」という気持ちが一つになり、全道二位という成績を収めることができた。

目標の全道一にはなれなかったが、心から仲間とよべる存在と、かけがえのない時を過ごすことができたことがとても嬉しかった。

対して辛かったことは、全道一の強豪高校に入学してあじわった挫折である。伸び悩み、試合に勝てなくなる時期が長く続いた。それに加え、厳しい練習、仲間との激しい競争、寮生活での厳しい上下関係など、苦しい日々が続き、自信をなくして人や剣道が嫌いになる時期があった。

それでも家族や仲間、先生に支えられ、もう一度自分を見つめ直すこと、そして剣道と一から向き合うことができた。その苦しさがあったからこそ、本当の優しさや相手の立場に立って考えることの大切さに気付くことができた。

成長し続けることの大切さを剣道で学んだ

剣道を始めた時から教えられてきたことがある。それは、「剣道は人間形成の道である」ということ。競技的な強さや勝ち負けを求めることは大切である。ただそれ以上に、剣道を通して心や態度を正し、人間として成長していくことが大切であると。

私はこれからもその教えを守っていける人間であり続けたい。そして私自身が教わったことを伝えていける人間になっていきたい。最後に、どんなスポーツであれ、夢や目標を達成するまでの努力の過程が、人を大きく成長させてくれる。認め合い高め合う仲間とともに、夢や目標に向かって走り続けていきましょう。

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