実はあの先生、インターハイ全国制覇経験者だった!
偏差値も大事だけど、「変化値」はもっと大事。星槎国際高校の「先生らしくない高校の先生」が語る、スポーツにまつわるコラムをお届けします。
星槎教師列伝 Vol.1
「空中の格闘技」インターハイで全国制覇
三村 紫十美 センター長(星槎国際高校 名古屋学習センター)
● ハンドボールとの出会い
ハンドボールは別名を「空中の格闘技」と言い、サッカーのような接触プレーが特徴。ヨーロッパでは人気があり、各国にプロリーグが存在する。身長の高い選手が多い中、三村は小柄ながら名選手であった。
三村がハンドボールを本格的に始めたのは高校1年生の時だ。中学校2年生まではバスケットボール部だった。スポーツ推薦で入学した高校のハンドボール部には、全中(全国中学校体育大会)出場者が沢山いた。三村は、自分以外は同級生含めて全員うまい子ばかりだった、と回想する。
平日は毎日16時から18時30分までの練習。夏休み、春休みの合宿では夜の12時まで練習をしたこともあった。もちろん部活が休みの日はほとんどない。周りを高いレベルの生徒に囲まれ、必死に練習する中で、三村も実力を伸ばしていった。ポジションはポスト。チームの戦術への高い理解力と敵、味方が密集した中でのオフェンス力、ディフェンス力が要求される。
● 新チームでの決断
新チームになった高校2年生で三村はレギュラーになった。新チームになってから、痛みを伴うある決断を生徒みんなでくだした。その決断が、チームのみんなの心を一つにし、何とかして勝たなくてはというムードを作った。その結果、3月の全国高等学校ハンドボール選抜大会で3位。高校3年生のインターハイで母校に初の優勝をもたらした。
三村は、毎日、いつ部活をやめようか、いつやめようか、そればかり考えていた。仲間がいなかったら、ハンドボールを続けていなかっただろう、と高校時代を振り返る。同級生は、自分よりハンドボールがうまくても決して上から目線でなく、三村に寄り添って励まし、アドバイスをくれた。その仲間こそが、三村の高校時代の宝物である。
取材の最後に三村は、ハンドボール面白いよね。生徒と一緒にやりたいね、と楽しそうに話した。