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鍵山優真選手、女子サッカー部。星槎がスポーツに取り組むワケ

偏差値も大事だけど、「変化値」はもっと大事。星槎国際高校の「先生らしくない高校の先生」が語る、スポーツにまつわるコラムをお届けします。

スポーツオピニオン Vol.1 星槎国際高校 生徒指導部長 塩谷 貴男

はじめに

 今年の夏(編集部注:執筆当時の2016年)は、全国の星槎の仲間がスポーツで大活躍して、私たちに元気と笑顔、そして感動を与えてくれた。女子サッカー部のインターハイ初出場をはじめ、全国定通大会に10競技、17校舎120名が参加した。また、野球部が夏の甲子園を目指す神奈川県予選において創部初の4回戦進出を果たした。その他、全国各地で星槎のユニフォームを着て正々堂々と戦ってくれた。

原点は「生徒の個性を伸ばすこと」 

ここで、星槎のスポーツの歴史について触れたいと思う。思えば、32年前星槎国際高等学校の前身である宮澤学園高等部が開校した当時は、専用校舎もグランドもなく、もちろん寮や専用バスもなかった。また、用具などの備品も十分でなかった。

しかし、スポーツが好きな生徒が集まり、多くの部活動が盛んに活動していた。星槎は、生徒の才能や個性を伸ばし、一人ひとりが輝ける場面を創り上げてきた。特に、部活動を活性化させて学校を盛り上げてきた。

私は、その当時、新任体育教諭としてわずかな野球部員と共にボールを追い、汗を流していた。選手たちでグランドを作り、ランニングで練習場まで移動するなど苦しい困難の連続だった。

今のような恵まれた環境ではなかったが、生徒たちは必死になって様々なスポーツに本気で純粋に打ち込んでいた。そして、人間的にも着実に一歩一歩成長してきた。

1988年スタートした「保健体育コース」

開校3年目の1988年には、スポーツに特化した保健体育コースを立ち上げ、部活動の入部率が70%を超え、ますます盛んになった。

さらに、開校5年目の1990年以降は、部活動の成果が好成績になって現れてきた。特に、新体操部、ボクシング部、軟式野球部の活躍はめざましく、強豪ひしめく神奈川県大会で準優勝を収めた他、5年連続で県ベスト4にも進出した。また、新体操部は関東大会にも出場した。

その他、陸上競技部、バレーボール部、バスケットボール部、ハンドボール部、剣道部、柔道部、空手道部なども神奈川県大会で活躍した。元世界WBAミニマム級チャンピオン新井田豊選手は本校ボクシング部卒業生である。

さいごに

 現在の星槎のスポーツ活動の原点は、この姿にあると確信している。今、みなさんが星槎でスポーツに打ち込めるのが当たり前のことではなく、多くの卒業生や保護者をはじめ、星槎に関わるすべての皆さまのご支援とご協力によって、恵まれた現在の環境がある。すべての事に感謝することを忘れずに今後も活躍して欲しいと願っている。

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